9月25日読売新聞に神戸新開地・喜楽館に関する記事が掲載されましたのでご紹介させていただきます。
記事の内容は以下のとおりです。
喜楽館効果メニュー
新開地にぎわい貢献
飲食店奮闘 街に元気
上方落語で2か所目の常設寄席「神戸新開地・喜楽館」(神戸市兵庫区)が7月にオープンし、新開地の街が様変わりしている。喜楽館は来館者が8月末までで1万人を突破するなど一帯の集客に大きく貢献。周辺の飲食店で新メニューの導入が相次ぐほか、最寄りの新開地駅でも総菜やスイーツなどを販売する5店が開業し、相乗効果でにぎわいが増している。
(古賀愛子)
「生の落語は臨場感がある。幸せな一日やったわぁ」
創業100年を超える老舗焼き鳥店「八栄亭上店」では、喜楽館の話題に花が咲く、4代目店主の伊藤直子さんは、「お客さんの第一声が喜楽館ということが多くなった」と変化を感じている。
喜楽館を運営する「新開地まちづくりNPO」によると、7月11日のオープンから8月までの2か月で、上方落語の昼席には約7250人が来館、1日平均では約140人で定員の約7割に達する。夜席も7月だけで約3500人が訪れた。
館長で、NPO理事長の高四代さん(70)は「初心者を含めて老若男女が幅広く訪れており、商店街を偶然通りかかった人が当日券で入ることも多い」と手応えを語る。
来客の達よりを当て込み、周辺の商店街などの店舗は、営業時間の延長や新メニューの導入を打ち出す。
八栄亭上店は木曜限定で昼営業を始めた。焼いた鶏肉と鶏皮、生卵、のりをのせた特製丼が好評だ、伊藤さんは「先代の母から、かつて栄えた街の様子を聞いて育ったが、最近はさみしい限りだった。住時のにぎわいが戻ったようでうれしい」と笑う。
喜楽館前の串カツ屋「串小屋のん」も新メニューを導入した。串カツや日替わりのおかずを詰めた「喜楽館弁当」や、串カツにおにぎりやビールを付けた「喜楽館セット」を用意。坪内紀之代表(42)は「来館者全員が食べてくれる名物に育てば」と期待する。
商店街では飲食店など約20店が参加し、喜楽館のチケットを提示すると割引を受けられるなどサービスも始まった。
阪神や阪急、山陽、神戸電鉄の電車が行き交かう新開地駅も盛り上げに一役買う。東改札口に案内板や演目を紹介するコーナーを設け、駅員も率先して道案内をする。
今年は、地下街「メトロこうべ」の開業50周年にあたり、7月には西改札口の約150平方㍍に、商業施設「エキナ新開地」が開業、人気のパン店やコロッケ店、洋菓子店など5店舗が並ぶ。8月末には、地下街で有名な「メトロ卓球場」もおよそ半世紀ぶりに改装された。
足立信久駅長は、「喜楽館オープンを機に、街を地域全体で盛り上げていければ」と意気込む。