新開地駅8番出口の階段を降りるとすぐの場所にあり、駅を行きかう人の昼ごはん、晩ごはん、間食に長年愛される立ち食いうどん&そばの店。約半世紀変わらぬ店には、3世代に渡って通う常連さんもいるそうです。
メニューは、神戸らしいぼっかけ400円(税込)、天ぷら350円(税込)、昆布300円(税込)、月見300円(税込)のうどんまたはそばと、きつねうどん300円(税込)、たぬきそば300円(税込)。そして、おいなりさん200円(税込)とおにぎり150円(税込)。夏期限定でざるそば、ざるうどん各380円(税込)も登場します。いずれもワンコイン以下ととってもリーズナブルで、おやつに食べにくる親子連れもいるのだとか。ドリンクメニューはなく、セルフサービスでお水が飲めます。
こちらの名物が、訪れる人の約8割がオーダーするというぼっかけうどん。ぼっかけには、創業当時より神戸の老舗、大井肉店から仕入れるという上質な国産牛のすじを使っており、それをしっかり洗って2時間焚き上げることで、とろりとやわらかな食感に。数種の魚の節をブレンドするという香り高いスープと、ぼっかけの旨味、ほどよい甘さがマッチして、絶妙なハーモニーを奏でます。そこに、こちらもやわらかな細ストレート麺がよく絡み、そのどこか懐かしいおいしさに箸が止まりません。
ぼっかけうどんと一緒に味わいたいのが、おいなりさん。甘めに炊いたジューシーな薄揚げに、ほどよく酸味の効いた酢飯がギュッと詰まっていて、小ぶりながらも食べ応え十分。おいなりさんとおにぎりは、蓋つきのパックに入っているので、持ち帰りもできます。
約8人が立てるL字型のカウンター越しに、気さくなおかみさんとの会話も楽しい店は、飾らない昭和の情緒たっぷり。大鍋から漂う、ぼっかけの甘い香りや魚介だしの香りも心地いい空間です。
お店の創業は昭和48年。おかみさんのご主人であるマスターが、知り合いの声がけで25歳の時に始められたそうです。その後マスターが亡くなり、おかみさんと息子さんが後をつぎ、気づけば開店から47年。創業当時からのファンも多く、最近、著名な落語家が、テレビ番組で「人生最高の店」として紹介してくれたそう。一番のこだわりはぼっかけの牛すじで、「全く臭みがなくおいしい、あの国産の牛すじだけは他に変えられない」とおかみさんは語ります。
感染症対策として、手指の除菌スプレーを置かれており、カウンターの上からはビニールシートも吊るされています。
【DATA】
クレジットカード・電子マネー:不可
現金のみ
総席数:スタンディング8人
禁煙