その佳肴、スタンドにあらず
立呑み店にも関わらず、酒肴の充実ぶりに定評のある一軒。マグロ料理一つとっても、タタキ、串焼き、ハンバーグと実にレパートリーが広い。数量限定のトロ身の刺身も驚くほどの破格だ。
「儲からへんけど、お客さんが喜んでくれるからやめられへんねん」と笑うのは店主の岸田耕治さん。仕入れは長年の付合いがある中央市場のマグロ専門店から。安価なすき身や切り落としとはいえ、モノがいいことに違いない。隣を見れば、新鮮な活赤貝の刺身や神戸牛の炙りを頬ばる常連さんも。秋口には早生の松茸も出てくるというから恐れ入る。
それを知ってか、夜は仕事帰りの女性も多い。
この店の醍醐味を堪能するなら、挨拶代わりの「今日のおすすめナニ?」が合言葉だ。